キューピーのたらたら日記

日々、老後を楽しんで過ごしています。

『ポトスライムの舟』 津村記久子


女の人が生きていくというのは、こんなにも頼りないものなのか!?

逞しく生きていく女性を描いた小説や映画ばかり観ていて、

「女性の事実」に今まで気付かなかったキューピーです。


『ポトスライムの舟』

29才の未婚女性:ナガセは大学新卒で入った会社を辞め、

地元奈良の乳液を作る工場で4年働き、パートから契約社員に昇格する。

そんなある日、休憩室に貼られた163万円の世界一周旅行のポスターに魅せられる。

163万円というのは、ナガセのちょうど1年分の給料。

バイトを掛け持ちし貯金を決意するナガセだったが、出費のかさむ事態が起こる。


『十二月の窓辺』

大学新卒で大きな印刷会社に就職したツガワ(♀)だったが、

♀上司V係長の猛烈なしごきに会い、同僚たちともうまくいかず、

会社を辞める決意をする。

『ポトスライムの舟』の前章にあたるような気の重た~~~くなるような小説。

会社を辞めるときの心理描写は、そうそう僕もそんな感じだったと、

転職経験の多いキューピーには懐かしかった。


上記2つの中編小説が収められた小説集。

作者の誠実さが伝わって好ましい。

表題作の方が軽く爽やかで、読み易かった。

働いてお金をもらうというのは、大変なことだ。

女性なら尚更そうかも知れない。

「……女が結婚によって身分の安定を得るのは

 反論しがたい人類の自明のことであるからして、……。」

思わず女性陣から漏れた本音か!?

時代の流れに逆行するようなこと言ってゴメンネ。

だって、書いてあったんだもん