キューピーのたらたら日記

日々、老後を楽しんで過ごしています。

『ねじまき鳥クロニクル』第3部 村上春樹


僕の通っていた高校は浄土真宗の学校だった。

週に一時間、現国や化学といっしょに仏教の授業があった。

1年生のときに宗教全般について、

2年生のときには仏教について、

3年生では浄土真宗の教えについて学んだ。

まだ純粋だった僕はとても影響され、

それがその後の人生を左右した。


キリスト教では「汝の敵を愛せよ」という。

浄土真宗でも「恩讐を越えて」という。


僕は社会人になって数年後、敵を知った。

敵はことごとく、僕の足を引っ張り仕事の妨害をした。

でも「敵を愛する」という思想だった僕は実に鷹揚に構えていた。

だが、社会は甘くない。

僕の立場はだんだんと危うくなり、

やがて職場を去らねばならなくなった。


その経験が心的外傷となり、

ついには、精神病院に入院することになった。

敵が僕の心から消えることはなく、

心的外傷は癒えることなく、

何度か入退院を繰り返し、

やがて職安も仕事を紹介してくれなくなった。

かわりに障害者が集まる作業所をすすめられ、

僕はそこで内職仕事に励んだ。



地味な生活だったが、僕は小さな幸福を

少しずつ貯金していった。


やがて、また宗教が恋しくなり、

聖書を読み、教会のミサにも出席した。



聖書には相変わらず、

「汝の敵を愛せよ」

と書いてあった。




絵空事か、、、、、。

エスにもサタンという敵がいるではないか。

エスはサタンを愛しているのか!?!?



僕の敵はいつまでも僕を苦しめた。

敵を愛する??????

いったいぜんたい、どうやったら可能なんですか?








昨日、『ねじまき鳥クロニクル』第3部を読み終えた。

とても読み応えのある、

素晴らしい小説だった。



だが、

主人公が綿谷ノボルという敵をやっつける

物語なんだよね。




それは真理なんですか?



確かに現世を生き抜く処世訓ではある。



村上春樹の小説は広く世界で愛されている。

世界中の人々の共感を呼んでいる。




だからって、真理とはいえないでしょう?





愛の王国の建設を目指したイエスが僕に語りかけるんです。



「愛せよ、


汝の綿谷ノボルを」